吉田豪 ずっと自由に書くために、僕は死ぬまで現状維持【後編】

失敗ヒーロー!

2020/06/17
Pocket

自由であり続けるための裏方主義

――すると今後も吉田さんは自由に取材し、自由に書き続けるわけですね。

吉田:そうですね。偉くなって現場に出なくなることとかは一切望んでいなくて、僕の座右の銘は「死ぬまで現状維持」ですから。林家ペーさんの大好きな言葉です。正直なところ、今は表に出過ぎなくらいなんですよ。本当は、もっと裏方の位置をキープしていたくて。表に出て顔が知られると面倒なことが増えていくし、そもそも僕は編集者という裏方の人間ですから。トークイベントに出ることは増えたけれど、そこでも絶対に主役じゃないし、自分が登壇者の場合にも、結局は進行役に徹していますからね。でも、それが心地いいんですよ。変に主役扱いしてもらうより、司会だったり進行役だったり、自分が得意なことを求められて、得意なことで感謝してもらうほうが嬉しいじゃないですか。

今後も裏方こその自由さを維持しつつ、昭和のおもしろ話を持っている老人たちにインタビューを続けますよ。危険さを表に出すことのボーダーラインが変化しつつも、見せ方の方向性を変えれば、いくらでもおもしろい話は伝えられると思っているんで。ただ、昭和のデタラメ老人たちは、当然、減っていきますからね。今、残っている人たちに話を聞いておかなきゃいけない。最近、インタビューした谷隼人さんや敏いとうさんも、最高におもしろかったんですよ。今の基準だとアウトな話をどれだけ載せられるのか、貴重な歴史の証言をどれだけ残せるのか。今後もこういう人たちに、話を聞き続けるまでですよ。

マネたまご マネたまをフォローすれば最新記事をお届けします!
運営会社 | Copyright © kaonavi, inc. All Rights Reserved.