2016/10/19 公開

やりたい仕事はできていますか? ポーズだけの希望面談はもう終わりにしよう。

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こんにちは、はてなブログ「プロジェクトマネジメントの話とか」管理人のwiz7です。普段は普通の会社員として、サービスの設計やプロジェクト管理などの仕事をしています。

この度ご縁があり、寄稿の機会をいただいたのでこれまでの経験から僕の考える「仕事をアサインする方法(=割り振り方)」について、お話しようと思います。

希望する仕事はできていますか?

みなさんの会社では、マネージャーがメンバーに仕事をアサインする際、あまり個々の希望を考慮することがないのが現状ではないでしょうか?

定期的に実施される面談時に、マネージャーへ希望を伝えるものの、なかなか希望が通らないことも多いかと思います。

人手不足による長時間労働が社会問題となっている今、「個々の希望など聞いている余裕などないよ!」というマネージャーサイドの主張は至極もっともなようにも聞こえますが、果たしてそれは正しいのでしょうか? 僕は違うと思います。

なぜなら企業は、資本家のコマでも道具でもない「労働者=人」の集まりであるからです。その「人」が満足していない状態で、本当に業務を効率化できるのでしょうか? 今回は、マネージャーとメンバーの双方が幸せになるための施策について、考えてみたいと思います。

優秀なマネージャーは「凡人のきもち」がよくわかる!?

当たり前の話ではありますが、希望した仕事に就くことができれば、人のモチベーションは大きく上がります。

人間の能力にはそれほど大きな違いはありません。しかし、同じ人であってもモチベーションの有無によってそのパフォーマンスには大きな差が生じます。僕が個人的に見てきた範囲では、5倍程度の差が出ることも珍しくありませんでした。

僕はどちらかというと仕事が好きな部類だと思うのですが、そのような僕でも昔、興味のない仕事にアサインされ、長期に渡り長時間労働に晒された結果、疲労もあいまって完全にモチベーションの糸が切れてしまったことがありました。楽しく仕事をしていた時期と比べると、パフォーマンスに10倍程度の差があったと思います。

「プロなのだからモチベーションはあって当たり前」などという考え方は、仕事のデキる「強者の論理」であり、多くの人たちはそれほどの強さや意欲を持ち合わせているわけではありません。世の中は仕事が好きな人ばかりではない、という大前提を理解しておく必要があるのです。
 
日本の場合、マネージャーを人選する際、優秀なプレーヤーから優先的に抜擢していく傾向があります。その結果、よく言われる「優秀なプレーヤーが必ずしも優秀なマネージャーになれるわけではない(むしろなれない)」という事態に陥りやすくなります。デキる人間はデキない人間の気持ちや思考回路を理解することができないためです。

つまりマネージャーは優秀であればあるほど、メンバーのモチベーションに十分な注意を払う必要があるのです。

モチベーションの高いメンバーらは、言葉を選ばなければ放っておいても自主的かつ創造的に仕事をしてくれるものですが、そうでないメンバーに、いかに気持ちよく能動的に働いてもらうか。そのカギを握るのがモチベーションなのです。

業務に余裕がないからこそ、各個人の希望を吸いあげ積極的に反映させることで、組織全体のパフォーマンスを上げていく必要があるのです。だからこそマネージャーは、モチベーションが個人の能力に計り知れない影響を与え得るという事実について認識し、十分に注意を払う必要があるのです。

形式だけの希望面談……マネージャーが調整を嫌がる理由とは?

定期的に仕事の状況についてヒアリングすべく、面談を実施している企業も多いかと思います。その際に希望する仕事について伝えるものの、まったくと言って良いほど、実現されないことが多いと思います。なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

結論から言えば、調整作業には大きな痛みが伴い、自身に負荷がかかるためです。マネージャーからすれば、現状、業務が滞りなく回っているのであれば、みすみすリスクを犯して人を入れ替え、調整しようという気は起らないでしょう。

たとえば、優秀なメンバーが別プロジェクトに異動したいと願い出てきたとします。プロジェクトマネージャーは困惑し、「ちょ、待てよ」と引き止めたくなるでしょう。

マネージャーにとっては担当するセクションの業績が最優先であり、個人の希望や他プロジェクトの業績など二の次の話なので、当然と言えば当然の流れです。「社員のスキルアップのため、ジョブローテーションを実施しよう!」と勢いよく目標を掲げたものの、容易には機能しないのも同様の理由からです。

しかし企業活動をマクロ的に考えると、個人のパフォーマンス劣化は企業として大きな損失にもつながりまねません。よって、経営層がしっかりと社員の希望を吸い上げ反映させる仕組みを作り、コントロールする必要があるのです。

僕が見た範囲に限った話ですが、規模の大きな企業であればあるほど、個人の事情は無視されてしまう傾向にあるように思います。
業務のボリュームや、人的リソースとの兼ね合いがあるので、簡単な話ではありませんが……。

以上のことを考えても、希望をあげるメンバー側は、組織は大きくなればなるほど個人の意見が反映され辛い構造にあるということを事前に理解しておく必要があります。そして希望を通すためには長期戦にもつれ込む可能性も視野に入れ、根気よく継続する必要があるわけです。

メンバーはもっとアピールして前向きに交渉しよう

冒頭でも述べましたが、会社員は奴隷ではありません。会社員は裁量を獲得することでストレスから解放されます。そして元来、裁量を与えられる権利を有しているのです。しかし権利を主張する前に義務を果たす必要があるのです。 

人材の流動化を促すための企業文化を醸成するのは経営層・マネジメント層の責務ですが、メンバーも自身の能力アピール・後進の育成などを通じて、自身の希望をボトムアップ形式で宣言し続ける義務があるというわけです。

サラリーマンとして組織で働く以上、やりたい仕事に就けることのほうが稀かもしれません。だからこそ、ストレスフリーな環境を手に入れるべく、 強い気持ちで前向きに交渉していきたいものですね。

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wiz7
普段は普通の会社員としてサービスの設計・プロジェクト管理などの仕事をしています。 はてなブログ「プロジェクトマネジメントの話とか」では、プロジェクトマネジメントの他、ライフハック・IT業界の話を中心に、ビジネス全般について書いています!
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