世界一高い10万円のコーヒーに500万円のカップ。コーヒー専門店「ザ・ミュンヒ」が実践する驚きの経営術

「働く」を考える。

2018/02/01
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驚異の21時間営業。その理由は?

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――一杯のコーヒーにかける時間も凄まじいですが、朝の6時から深夜3時までの営業時間にも恐ろしいものを感じます。しかもお一人で。どうしてこんなに長い時間営業しているのでしょうか?

それは時間が欲しかったから。自分を見つめるための時間。でも店が潰れたらいけない。そのためには一杯のコーヒーの質と値段を上げて、1日に数人のお客さんが来てさえくれればいいようにした。そうして働かないように働き、食べないように食べ、寝ないようにして寝て、怠けないように怠けている。だから営業時間についてよく驚かれるんですけど、僕としては年中無休で長時間営業している感覚じゃなく、ここは仕事の場であり創作の場であるという考えなんです。

――仕事中でもあり、プライベートでもある、と。

そう。普通はお店を休んで海外に行ったりするんだろうけど、僕はそういうことはしない。僕はあらゆる人間の矛盾を愛していて「完璧に時間割を作って生きる」というのが嫌いなんです。時間は一番の罪悪で、時間がないところに行きたいと思っているくらいです。でも、そんなことできるわけない。自分に何ができるかといったら一つしかない。それは「自分の心の中で時間を消してしまう」こと。昼だろうと昼だと思わないし、夜は夜だと思わない。正月は正月だと思わない。それによって自分の中で時間を壊しているんです。

――時間に縛られないためには、時間を意識しない、と。

人間にとって最高のわがままと贅沢は、時間割がないところで生きること。「あの世にいながら、この世にいる」みたいな感じでね。1日に食事も一食だけ。重労働じゃないからそれで大丈夫。

――かなりストイックのようにも感じられますが、自分を甘やかしたくなることはないですか?

ないですね。怠けないように怠けてますから。力を抜いて、常にふにゃふにゃにしている。緊張感は持っていません。戦国の武将なんかも大胆不敵かつ繊細だったわけでしょう。繊細じゃないといけないと思いますよ。寝ている時もちょっとのことでパッと起きないといけないですからね。

――このお店の中では時間が止まっているようにも感じられますが、その理由がわかった気がします。

良い仕事をしていけば良い時間がもらえるんです。良い仕事というのは客単価が取れるから、ご褒美として時間が取れる。その時間で自分の心を癒すんです。僕が幸せなら、自分のコーヒーを作って飲んだ人も幸せになる。そう思ってコーヒーを作っています。

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