配偶者控除とは? | 扶養控除との違いと150万円になった「壁」

マネジメントシーンで役立つマネジメント用語集

2017/03/01
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配偶者控除とは? 103万円の壁が150万円の壁に

納税者に無収入あるいは収入が少ない配偶者がいる場合、納税者の所得から所得控除ができる仕組みが配偶者控除です。

これまで、配偶者の年間の所得金額が合計で38万円以下なら、配偶者控除として38万円の控除が受けられました。給与収入が65万円までなら経費として所得控除が認められるので、配偶者がパートタイム勤務で収入を得る場合も、38万円+65万円の合計103万円までの収入であれば配偶者控除を受けることができるので、103万円の壁とも呼ばれていました。

今回の税制改正で、この配偶者の所得制限が38万円以下から85万円以下までと引き上げられ、85万円+65万円の合計150万円までの収入であれば配偶者控除が受けられることになりました。

配偶者控除と扶養控除の違い

配偶者の所得制限を指すときに、「納税者の扶養内」という表現が使われることがありますが、税制上は配偶者控除と扶養控除は別のものです。

配偶者控除とは、納税者の配偶者が受ける控除であり、扶養控除は配偶者以外の親族、原則として生計を一つにしている6親等内の血族及び3親等内の姻族の控除となります。

今回、配偶者控除は150万円以内に変わりますが、扶養控除はそのまま変更はありません。

配偶者控除150万円の壁の意味

今回の改正で、配偶者の所得制限が引き上げられた背景には、配偶者の労働促進効果の期待があります。配偶者控除のために、所得調整が必要になり働くのを控えるパートタイム労働者が多くいます。

労働人口が減少し、労働者不足が深刻になっていく中で、103万円の壁のためにパートなどで働く労働者の勤労意欲をなくしてしまうのは問題です。そのため、配偶者控除の廃止も検討されましたが、制度を全廃すると、税負担が増す家庭も増えることから、配偶者控除廃止は見送りとなり、かわりに所得制限が緩和されることとなったのです。

新しい150万円の壁は、時給1,000円で1日6時間まで、週5日働いた場合の年収を少し上回る金額です。働きたいと思う主婦が所得制限を気にせずに働くことで、人手不足の解消につなげるねらいがあるのです。

150万円の壁を超えると控除がなくなり、配偶者の所得にも所得税が課せられます。そうすると夫婦合計の所得が減ってしまう家庭のために201万円までの配偶者特別控除が設けられ、控除額は減りますが控除を受けられる制度もあります。

また、今回の配偶者控除の見直しによる税収の減少を抑えるために、配偶者控除の対象となる世帯の世帯主の年収制限を設け、1,120万円以下で控除額を満額の38万円とし、1,220万円まで段階的に控除額を減らしつつ適用されることになります。

配偶者控除が150万円になり企業が検討すべきこと

103万円の壁は配偶者控除だけではありません。企業が補助している配偶者手当の支給も、配偶者の収入制限を103万円と規定しているところが多いのです。また、年金や健康保険、社会保険については、130万円を超えると加入が義務付けられています。

女性が所得制限を気にせず社会で活躍するには、これらの制度の見直しも必要となってきます。
新しい税制は2018年の1月から施行される予定です。自社の社員の配偶者、あるいは自社のパート社員に関わってくることなので、しっかりとした対策を立てましょう。

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