メンタルヘルスとは? | 企業における対策は?メンタルヘルスケア義務化と産業医の役割

マネジメントシーンで役立つマネジメント用語集

2017/03/03
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メンタルヘルスとは? 労働者のメンタルヘルスのために企業ができる対策とは

メンタルヘルスとは、精神面での健康のことです。市場のグローバル化が進み、社会情勢や景気の変動に職場環境が大きく左右される今、多くのストレスが労働者にはかかっています。

職場のストレスで心を病み、うつ病やパニック障害など、精神障害を発症する人も増えています。大手広告代理店の女性新入社員が、長時間労働などで追い込まれ過労自殺した問題もありました。

マネージャーとして、部下の身体の健康だけでなく、メンタルヘルスケアにも十分配慮したマネージメントが必要です。

厚生労働省では、労働安全衛生法を改正して、2015年12月より労働者が常時50名以上在籍する事業場において、年に1度のストレスチェックを義務付けています。

メンタルヘルス対策としてのストレスチェックの義務化

厚生労働省が2016年10月に公表した2015年度の「過労死等の労災補償状況」によると2015年度の労災申請件数のうち、精神障害を理由とした労災申請は1515件に上りました。また、その中で支給決定が認められたものは472件で、うち93件が自殺又は自殺未遂となっています。

年1回の実施が義務付けられたストレスチェックは、職場でのメンタルヘルス対策や過重労働対策として期待されており、労働者個人のメンタルヘルスケアになるだけでなく、職場全体として検査結果を分析することで、その職場が持つ職場環境の問題改善につながると考えられています。

メンタルヘルスケアとして企業が実施するストレスチェックの流れ

それでは、実際にストレスチェックとはどのように進めていけばいいのでしょうか。その流れを確認しましょう。

まず、企業で基本方針を定め、規程を作ります。これを元に、衛生委員会で実施方法を決め、実施内容について全従業員に知らせます。

ストレスチェックを行うのは、医師や保健師の他、厚生労働大臣が定めた研修を受けた看護師や精神保健福祉士に限られており、社内で実施できない場合は外部委託をしても構いません。

ストレスチェックの流れ

<全員に対して実施>

  • 1 ストレスチェック用の質問票(選択回答)を配布し、それぞれに回答を記入。
  • 2 回答を元に、ストレス状況を評価し、医師の面接指導が必要かどうかを判断します。
  • 3 回答者本人に、結果を返却します。
  • 4 努力義務として、個人の結果を一定の集団ごとにまとめて集計分析をし、職場環境の改善に努めます。

<ストレスが高いと結果が出た人に対して実施>

  • 5 本人から面接指導の申し出を受けます。
  • 6 医師による面接指導
  • 7 面接指導の結果、医師から就業上の措置が必要との指示があれば、企業は指示通りに改善します。

ストレスチェックの診断結果については、ストレスが高かったか、医師の面接指導が必要かも含めて、実施者から本人に直接通知が行き、企業側が見ることはできません。企業が結果を入手するためには、本人から承諾が必要となります。

ストレスチェックの実施後は、労働基準監督署に実施報告書の提出が義務付けられています。

メンタルヘルスケアと産業医の役割

厚生労働省の労働安全衛生法に基づくストレスチェック実施マニュアルでは、ストレスチェックの実施者は、日頃、事業場の状況を把握している産業医等が望ましいとしています。

産業医は、企業で労働者の健康管理を行う医師のことで、労働安全衛生法により常時50人以上の労働者がいる事業場では、産業医を置くことが義務となっています。

産業医は企業内で治療を行うことはなく、その仕事は労働者への安全衛生教育の実施、職場の巡視で労働者の健康リスクを確認・改善することなどがあります。また、健康診断やストレスチェックの実施とその事後措置についても産業医の仕事となっていますので、産業医を中心にストレスチェックの実施計画を進めていきましょう。

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