高木新平/NEWPEACE代表 頭で考えても自分らしさは見つからない【前編】

2019/04/16
Pocket

空っぽなところから始めるしかない

――フリーランスとして独立した後の計画はあったのでしょうか?

高木:その時の僕はなんちゃってインフルエンサーだったんです。シェアハウスを編集するという「よるヒルズ編集長」という肩書きで、メディア出演や講演の依頼などいろいろ声をかけられていました。でも、それが続いていくうちに、自分が空っぽであることに気づいたんです。わかりやすく言うと、メディアに消費されてネタがなくなっていった。それでも期待と実態には時差があるから、トークイベントとかには呼ばれるんです。いつも同じことばかりを話している自分がつまらなくなった。自分が自分に飽きてる状態が、嫌になっちゃったんですね。

――そのことをきっかけに、25歳くらいでメディア出演をやめたと。

高木:はい。今だったら「甘かったな」と思うんですけど、その時は虚しさがあったんです。シェアハウスに住みながらいろいろと活動はしていたけど、2、3年くらいは真面目なビジネスをやっていないわけじゃないですか。同世代の人が何年もビジネスを積み上げて強くなってきていたり、起業家が出てきたりして焦ってましたね。

SNSの「いいね」とか、注目を浴びることって中毒性があるんです。今だったらそういう世の中の仕組みもよくわかるんですが、当時はあまりわかっていなくて。SNSに気持ちが揺さぶられてしまう環境をとにかく変えたかった。そういう時って、一発逆転を求めてしまうんですよね。海外に行くとか、軸を変えて逃げようとしてしまうんです。僕もその1人で、しばらくフィリピンに行くことを決めました。でも、仲のよかった家入一真さんが東京都知事選に出ると言い出したから、結局急いで日本に帰って来ることになるんですけど(笑)。

――いろいろと将来について悩み、環境を変えようと思っていたタイミングで、あの選挙活動を率いていくことになったのですね。

高木:選挙の3週間、寝たのか寝てないのかもわからないくらいがんばりましたけど、結局9万票くらいしかいかなかったんです。組織票の桁には圧倒的に及ばないことは最初からわかってはいたけど、やっぱり改めてこんなものかと悔しかった。でも、その事実から逃げず、向き合うところから始めようと思えるようになりましたね。ちょうどそのころ、「この人だ」と思える相手と結婚して、子どもができたとわかったんです。子どもが生まれたら大きなことにチャレンジするのが難しくなると思ったので、子どもができたとわかってすぐ、今のNEWPEACEを設立しました。

まずは行動が先。動くことで情報量を高めていく。

――高木さんは若くして、シェアハウスや政治キャンペーン、結婚、子育て、起業と本当にさまざまなことに挑戦していますよね。同世代でも現状に違和感を持っていながら、なかなか自信を持てずに行動できない方もいらっしゃるかと思います。

高木:僕は僕の人生しか生きたことがないから、他の人の気持ちを真に理解はできない。でも、僕だって自信がないし正解がわからないから行動するんです。会社を作った時、何の計画もなかった。でも「世の中をこうしたい」みたいな想いだけはあって、悩みながらも起業したり行動していくなかで、仕事が生まれて、仲間が集まって、会社のビジョンが出来上がってきた。つまり、思考ではなく行動が先なんですよね。自分の将来についてあれこれ悩んで、めっちゃ本を読んだり、インプットばかりしてた時期もありましたけど、そういう時って理想と現状のギャップが広がるばかりで、どんどん自信を失ってしまうんです。

――あれこれ悩むより、まずは行動を起こしてみることが大切だと。

高木:そうです。だって自分に合った情報を他人の脳みそから得るのは難しいじゃないですか。それよりも、行動して得られる情報のほうが圧倒的に役に立つんです。自分の行動によって「ありがとう」と言われたり、リツイートされて反響があったり、そういう周りからのリアクションこそ次に生かせる情報になる。他にも、自分自身が「楽しかった」と思えるとか、ビールがうめえとか、こういう人たちと過ごす時間が好きだとか、そういう情報のほうが自分がこれから何をするべきなのかのモノサシにもなります。行動から得られる情報を意識したほうが、結果として自分らしい道が開けるというのは、僕が実感してきたことですね。

後編では…

紆余曲折があるなかで、それでもアクションを起こし続けてきた高木さんだからこそ、自分らしくいられる場所にたどり着けたのかもしれません。続く後編では、「20世紀をぶち壊し、世の中をアップデートする」というミッションを掲げるNEWPEACEの裏側と、社会を変えていくために私たちがやるべきこととは一体何なのか、高木さん流の「社会の変え方」をヒモ解いていきます。

マネたまご マネたまをフォローすれば最新記事をお届けします!
運営会社 | Copyright © kaonavi, inc. All Rights Reserved.