障がい者と健常者が「働く」ときに必要なもの

「働く」を考える。

2018/03/13
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必要なのは、「障がい」を受容する環境をつくること

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ブラインドライターの業務を進めていると、みんな、甘えるところと遠慮するところの区別が難しそうだなと感じます。障がいによってできないことを「できない」と言いづらいのだろうなと。
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その部分は思いやりでわかってほしいところでもあります。身体の問題って、努力でどうにかできることだけではないですよね。たとえば私は事務処理が苦手なんですが、そうは言っても工夫の余地はあるかもしれない。でも障がいとなると、風邪とは違って治らないですし、一生付き合っていかなきゃいけない。それが原因で「できない」と伝えることは、ただ仕事ができないこととは違って、話すのがすごく辛いことなんです。でも「障がい」を受容する環境をつくることで、「できないこと」の発信が少しずつできるような気もしています。

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これは障がい者に限ったことではないですが、「できない理由」だけを見つめるのではなく、理由を精査して、どう乗り越えるかを考えるべきだとも思います。視覚に障がいがある人に「目で見てみろ」とか車いすの人に「立って走れ」とは言いません。でも少ない時間をどう使うかであったり、ITやツールを駆使して工夫することは、健常者と同じく障がい者にも必要なスキルだと思うんです。
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何があればできるかを検討する思考が必要ですよね。「時間がないからできない」では、現状を見つめておしまいです。でも「どうやったらできるか」をきちんと考えたら、仕事の「目的」を考えられるようになり仕事が広がる可能性が生まれるんです。
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結局、社会のなかで「働く人」として価値を高められるかは、その部分にかかってくる気がします。たとえば私の場合、ブラインドライターが業務中に「思考停止してるな」と思ったら容赦なく指摘しています。考えて仕事を行う習慣を持っていれば、どこに行っても重宝される人になれると思うんですね。

これからの企業に必要なのは「適材適所」をさがしていくこと

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障がい者と一緒に仕事をする人にとって大切なのは、相手を自分と同じ高さで見ることじゃないでしょうか。相手をかわいそうとか大変そうといった哀れみや見下した姿勢は間違っていると思うんです。私も他人から見下されたくはありません。
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自分を見下している人のことは直観的にわかってしまうものですからね。あと、体調が変わりやすいことも自分の状況を伝えにくくしている原因のひとつかもしれません。たとえば私の場合、出張に行って歩き回るとその後2日くらいは薬を飲んでも痛みで動けなくなるんです。でも一度頑張ってしまうと、次もやらざるを得なくなってしまう。「なんだ元山、頑張ればできるのに、もうやらないのか」と思われている気がして…。
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日本では「誰だって生まれ持った能力は同じだ」という意識が強い気がします。「頑張れば100点が取れるのだから、10点しか取れなかった人は頑張らなかった人」というふうに。それが、10点しか取れなかった人への差別につながっているような気がします。
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ある業務で10点しか取れない人でも、違う業務なら100点を取れるかもしれないですよね。たとえば、ブラインドライターがそうです。彼らは障がいによる不便を価値に変えて100点満点以上の仕事をしています。だから、適材適所を探していくことも、これからの企業には必要なことだと思うんです。
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障がい者を“仕方がなく”雇うことは、誰にとっても幸せではない。10点の人を使い続ける方も、10点を取り続ける方も辛いですものね。みんながウィンウィンになれるといいですよね。

さいごに

結局のところ、健常者にも障がい者にも思考停止している人はいるし、わがままな人はいます。そこで両者を区分けすることはできないと思うんです。

だけど、人の能力を一律に平均化して、「普通はできる」とか「できないのはおかしい」などと言って差別するのはいけないことです。一方で、すべてを障がいのせいに帰したところで、何も進展しません。健常者も障がい者もお互いが尊重し合って歩み寄る姿勢が必要なのだと思います。

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