【後編】「芸人もサラリーマンも戦場で戦ってる。大切なのはいかに裏方を大事にできるか」水道橋博士(芸人)

失敗ヒーロー!

2018/06/13
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若者よ、教養を身につけろ。歴史を知れ!

――これまで水道橋博士の歴史を追ってきましたが、今や博士もベテラン。ベテランになってから犯した失敗って何かありますか?

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博士:もっと大御所になるべきなのに、今なっていないこと自体が失敗なんだよね。なんでかってと言うと、ベテランの芸人って若い人を食べさせてあげなきゃいけないんだ。そういう意味で言うと、自分の経済圏はまだまだ小さいって反省はある。救ってあげたい人はたくさんいるんだ。仕事において一番大事なことは、サラリーマン社会も含めて、自分がいる場所を戦場だと思うことなんだよね。戦場の矢面は、一人で戦っているわけじゃなくて、軍隊で戦っている。だから、後方支援がないと、例えば、食糧補給が断たれて餓死していく。そうならないために、自分を支えてくれる後方支援の人間をいかに作れるかってことが大事なんだ。自分は表舞台で戦いながらも、裏方の人間を常に大切にしなければいけない。じゃないと、表で戦えなくなるぞっていう危機感を常に持つこと。それは10代、20代では気が付かない。でも、そこを心がけていれば、40代、50代で必ず花開くんだ。

――芸人もサラリーマンもチームを率いて戦うんですね。では、水道橋博士はご自身のマネジメントをどのように行っていますか?

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博士:これは、人によって千差万別だし、売り出し中ではなく、ベテランになった俺流なんだけど……。新しいマネージャーがついた時に、俺が最初に言うのは、「売り込みは一切するな」ということ。番組に出演して、その後、もう一回呼ばれるというのは芸人の醍醐味なんだ。それは自分でやる、と。その代わり、スケジュールの管理と移動のための動線の確保だけは正確に作ってくれ、と必ず伝えている。というのも、番組から番組への移動の最中は、次にどんな話をしようか、それを考えることだけに集中したいんだ。コメントの内容をぎりぎりまでこだわりたい。調べ物をやれるだけやりたい。だから、あっちに行って、こっちの道を回ってとかなるべく考えたくないんだ。予習しないで、手ぶらや野面のまま、仕事へ行くことは、俺の場合ない。飲みニケーションもしない。酒場の席の口約束ほど勢いと薄っぺらいものはないもの。それと、セルフマネジメントっていうことで言うと、50代になってくると、体のマネジメントが難しくなってくる。二日酔いとか寝不足とか、若い頃より、体に堪える。体の不調で現場で満足のいくパフォーマンスができないと結果的に俺はすごく落ち込むからね。だから、自分自身では今、健康管理をすごく気にしている。休日は全部、体の調子を整える、コンディショニングのために使っているんだ。それがしみじみと50代だね。

――現在の30代の若者に足りないものは、何だと思いますか?

博士:若者全般に言えるけど、歴史を全く知らない、過去を振り返らないよね。若い後輩を見ていても、歴史的な事件がいつ起きたか知らないんだ。それどころか、業界の歴史にも疎い。それでよくエンターテインメントのビジネスをやれるなって、俺は驚くのよ。サラリーマンもそう。会社で必要とされるものは、そういうことではないのかもしれないけど、歴史を知らないとか、本を読まないとか、無教養であることは本当に恥ずかしいことだと知ってほしい。本なんて読む必要ないって言う若者は多いんだけど、それは違う!って本当に言いたい。だって、本を読むこと、映画を観ることの本当の意味は、それが「人生の予行演習」だから。自分の人生は、自分が主役だから、過去に実体験したこともないような、イザという時にイモをひかないため、その苦境におじけて、人として卑怯に振る舞わないためなの。本を読めば、そういうときの振る舞いを過去から学ぶこともできる。だから、本を読むことや歴史を知ること、教養を持つことっていうのはすごく大事だっていうのは30代の人に言いたい。

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