長時間労働は悪である ロスジェネ世代がゆとり世代に伝えるべきこと

マネたま新幹線

2019/06/17
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「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」で公開告白するほどの目立ちたがり屋

編集部 : 今回はフリーランスのコンサルタントとして活動しながら、サッカーのプロサポーターとして著書も出版されている村上アシシさんをゲストにお招きしました。柳橋さんとアシシさんはアクセンチュア時代の同期だったとか。
村上アシシ(以下、アシシ) : そうだね、2000年の同期入社。実は更に共通点があって、お互い地元が北海道で大学(東京理科大)も一緒なんだよ。ただ、1999年にアクセンチュアに内定するまでは接点が全くなかった。当時のアクセンチュアの新卒って、東大、早稲田、慶応でだいたい半分を占めてたんだよね。今はどんな割合か知らないけど。理科大卒なんてマイノリティ中のマイノリティだったのよ。

村上アシシ(むらかみ・あしし)
1977年札幌生まれ。2000年に新卒でアクセンチュアに入社。2006年に退社し、ビジネスコンサルタントとして独立して以降、「半年仕事・半年旅人」という独自のライフスタイルを継続中。サッカー日本代表を追いかけて世界中を旅し、応援するだけではなく、現地からの情報発信も積極的に行うサポーター。南アフリカW杯では、出場32カ国を歴訪する「世界一蹴の旅」を完遂し、同名の書籍を出版。2017年にはビジネス書『半年だけ働く。』を上梓。Jリーグでは北海道コンサドーレ札幌のサポーター兼個人スポンサー。2016年以降、サポーターに対するサポート活動で生計を立てているため、「プロサポーター」を名乗っている。

柳橋仁機(以下、柳橋) : 2000年の同期入社は全体で270人いて理科大卒は5~6人だったもんね。アシシがすごいのは、そんなマイノリティな理科大生にもかかわらず、内定者代表ヅラしてみんなを束ねちゃってたところだよね。
アシシ : 自分は根っからの目立ちたがり屋だからね(笑)。高校時代のエピソードなんだけど、「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」ってTV番組あったじゃん? あれに俺、出たんだよ。高校一年生の頃、「勇気を出して初めての告白」ってコーナーに出演したことがあるんだ。
柳橋 : 自分でオファーしたの?
アシシ : そうそう。当時はまだ応募方法が手紙だった。俺には打算があって、手紙にこう綴ったの。返事が来なかったら来週、自分で告白しますってね。その「脅し」が効いたらしくて、すぐ日本テレビから電話がかかってきた。当時はまだ携帯電話すらない時代で、家の固定電話にかかってきたのよ。その後収録して、結果振られたんだけど、今では良い思い出だね。
編集部 : まさに典型的な目立ちたがり屋ですね。
アシシ : そうなのよ。話を元に戻すと、アクセンチュアの内定を早めに取れた俺は、すぐさまメーリングリストを作ったの。懐かしいなぁ。当時はSNSなんてなかったからね。内定者に呼びかけて、メーリスに入ってくださいって。普通そういうまとめ役やるのって早稲田とか慶応の人でしょ? 理科大生がその役目をやってたなんて前代未聞じゃないかな。

24時間ぶっ通しで働いていたアクセンチュア時代

編集部 : そんな村上さんと柳橋さんのアクセンチュア時代の働き方を教えてください。
アシシ : 昔、栄養ドリンクのCMで「24時間戦えますか?」っていうキャッチフレーズがあったでしょ。あれに近い働き方をしてたよね。自分は特に炎上プロジェクトばかりを渡り歩いてきたから、とにかくヤバい働き方をしてた。
柳橋 : 最近はそんなアクセンチュアが働き方改革をして定時退社できるようになったらしいけど、ちくしょう!って思うもんね。俺らの時代の苦労を知らずにって(笑)。

柳橋仁機(やなぎはし・ひろき)
株式会社カオナビ代表取締役社長。1975年生まれ。2000年3月、東京理科大学大学院基礎工学研究科電子応用工学専攻修了。大学院修了後、アクセンチュアに入社し、業務基盤の整備や大規模データベースシステムの開発業務に従事。2002年アイスタイルに入社。事業企画を担当したのち、人事部門責任者として人材開発や制度構築、管理体制の整備などに従事する。2008年に株式会社カオナビを創業し、2012年に顔写真を切り口とした人材マネジメントツール『カオナビ』をクラウドサービスとして提供を開始。2019年3月に株式会社カオナビはマザーズ上場。

アシシ : 待遇は良かったからね。残業代も出てたし。
編集部 : シンプルに聞きますけど、楽しかったですか?
アシシ : 楽しかった。ランナーズハイならぬ、ワーカーズハイだよね。ある種、自分に陶酔してた。あの頃は若かったし、体力もあったから、徹夜明けだろうが週末は柳橋と合コンしてたし、船上パーティーなんてのもしてた(笑)。時代がそういう空気だったんだよね。体力が落ちてきた今なら絶対にそんな働き方は無理だし、炎上プロジェクトの案件を依頼されても絶対に断る。あの時は、とにかくキャリアを積みたいっていう欲求があったからさ。
柳橋 : 欲求っていうか、タフ自慢じゃない? 働き続けて、その後飲みに行って、また働いて、寝てないんだけど、みたいな(笑)。
アシシ : それそれ。めっちゃドヤってた(笑)。でも、今の若者たちには通用しないね。俺、毎年4月に新入社員研修の外部講師をやってるんだけど、平成生まれのゆとり世代に、昔はこういう猛烈な働き方をしてたんだよって言ったらドン引きされて、質問すら来ない(笑)。ちょっと意味がわかりませんって。
柳橋 : たしかにゆとり教育を受けてきた世代には、現実味がないだろうね。世間の風潮も長時間労働は明確に「悪」だって感じになってきたし。
編集部 : お二人がアクセンチュアで学ばれたことって何ですか?
アシシ : 俺は精神論かな。どんな無理なタスクを要求されても、とりあえず気合いでなんとかするっていう、体育会系的な解決方法。俺は、頭でなんとかする人じゃなくて、時間でなんとかするタイプだったから、徹夜しようが何しようがやり遂げる姿勢を学んだ。
柳橋 : 俺は当時の自分たちの働き方を反面教師にしてる。今は長時間働く奴は仕事できない奴だって、真逆のことを社訓にしてるから。定時で帰れる奴ほど優秀だってメディアで言ってるのは、アクセンチュア時代のことがあったから。おかげさまで考えを180度変えることができましたって感じだね。
アシシ : たしかにその視点も重要よね。自分も新人研修の場では、一度ドン引きされた反省があるから、昔の働き方を美化するのではなく、ダメな例として教えるようにしてる。就職氷河期を経験した俺らロスジェネ世代も、時代に適応していかないと生き残れないよね。

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