坂本美雨 人間の魅力は“ダメな部分”にある【前編】

失敗ヒーロー!

2019/09/18
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失敗がその人の魅力を引き出す

――プライベートと仕事の気持ちの切り替えはどのように行なっていますか?

坂本:歌手としての坂本美雨は少女っぽさや、女の部分を表現しなくちゃいけないんですけど、お母さんの自分とアーティストの自分を切り替えようとすると、結構苦しいんですよ。ライブで3日間、アーティストとしての魂をフルで出し切ってきたのに、家に帰ると保育園の水筒を洗っている。「あれ? 何しているんだろう?」と、その生活感とのギャップに悩んだこともあります(笑)。

――どちらが本当の自分がわからなくなる?

坂本:そうですね。オンとオフでモードを切り替えると、片方がニセモノの自分のように思えてくるんです。でも、両方とも本当の自分だし、水筒を洗っている暮らしの一面も作品にいい影響を与えるんだと思えるようになりました。何週間もツアーに出たり、夜中まで練習をしている仲間をうらやましいなあと以前は思っていたんですけど。考え方を変えた今は「隣の芝生は青い」と感じなくなりました。それでもモヤモヤする時は、娘が寝た後にピアノを弾いて浄化させています。

――いつも穏やかな雰囲気の坂本さんですが、お仕事で失敗したことはありますか?

坂本:うーん、恋愛の失敗しか思い浮かばない(笑)! 基本的に「失敗した」とあまり思わないですし、「しょうがないよね」と反省もしていません(笑)。もちろんステージで「あの部分ミスったな」と落ち込むことはたくさんありますが、それは自分の練習不足によるミスだから。その後にひたすら練習するしかありません。

――恋愛の失敗が気になりますね(笑)。

坂本:恋人から夜中の3時に「牛丼買って来い!」と言われて買いに行ったところ、「紅ショウガが足りない」って怒られたことがありました。今考えると酷いですよね(笑)。「そんな男とは別れなよ」と友人には言われましたけど、その時は恋愛に夢中だったわけで、無駄な時間ではないんですよね。そういった意味では、人から失敗と思われていることも自分自身は失敗と思っていないことが多いのかもしれないです。

――失敗を失敗だと感じないでいられるのは、なぜだと思いますか?

坂本:人って失敗があるからおもしろいと思うんです。人と会話している時も、失敗エピソードや人のダメな部分の話がおもしろかったりしますよね。「うちの母親が作るお弁当、いつも茶色いんだよね〜」とか(笑)。そういう失敗やダメなところがその人の愛おしい部分だったり、その人らしさを印象づける。失敗したほうが、人の魅力が出るんじゃないでしょうか。

後編では・・・


「人間はダメな部分があって、失敗もするから魅力的」と語る坂本さん。たくさんの大人に囲まれて育ち、大人のかっこいい部分もダメな部分も肌で感じてきたからこそ、人の失敗に寛容なのかもしれません。後編では、坂本さんが参加する児童虐待防止活動「#こどものいのちはこどものもの」をはじめ、チームで活動する成功の秘訣についてお伺いします。

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