2017/10/12 公開

好きなことを仕事にしたいなら「コンゴへ行け!」

弟子入り!マネたまくん

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あらゆるジャンルのプロに弟子入りし、その極意に触れる「弟子入り!マネたまくん」。今回、ご登場いただくのは『陸海空 こんな時間に地球征服するなんて』の「釣りまアース」も記憶に新しい、“怪魚ハンター”の沖山朝俊さんです。

沖山さんの主戦場は、圧倒的な自然が待ち受ける秘境の地……。さすがに弟子入りは難しいため、インタビューを敢行。“いち釣り人”から“怪魚ハンター”の肩書きを手に入れ、趣味を仕事にまで昇華させた真髄に迫ります!

今回、弟子入りさせていただくのは……

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沖山朝俊
建築会社の営業として勤務するも、釣りへの情熱から有休を取得しては海外釣行へ。その様子をつづったブログ『しげるの世界旅行釣行記』がきっかけとなり、“怪魚ハンター”として多くのテレビや雑誌に出演。現在は営業職の傍ら、釣り関連の映像製作や旅行を手がける「キングオクトパス」の取締役も務める。

好きなことを仕事にしたいなら「コンゴへ行け!」

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かれこれ10年前、元カノとのタイ旅行で訪れた釣り堀が、すべての始まりです。そこは「世界最大」と言われる釣り堀で、僕はもう大魚を釣り上げる気満々でしたが、全く釣れませんでした。でも後から聞くと、「レンタル釣り具では、大物が釣れるわけがない」と言うじゃないですか。そしたら無性に悔しさが沸き上がってきて、帰国するや否や、装備一式をそろえ、翌週にはタイに舞い戻っていました (笑)。つまり「悔しさ」が、“怪魚ハンター”への第一歩だったんです。

「好きなことで食べていけていいですね」と言われることがあります。でもそんなことを言う人にこそ、僕はこう伝えたい。「好きなことで食っていきたかったら、とにかくコンゴへ行け!」と(笑)。なにせコンゴは、僕の経験では、世界で最も難しい場所のひとつだからです。僕自身、コンゴで釣りを果たすのに、計4回を費やしています。悔しさの「宝庫」です(笑)。
一度目は現地のロッジが武装勢力に襲われ、二度目はエボラ出血熱で渡航すら断念。三度目の正直で現地に赴けば、現地の装備がボロボロで釣りにならない。四度目で、やっとまともに釣りができましたが、僕が追い求める50kg級のゴライアスタイガーは釣り上げられなかった。いまだコンゴには、悔しさを残してきています(笑)。

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この日本じゃ味わえない、非日常的な悔しさに取り憑かれたが最後、後は坂を転がるのみ。坂を転がる最中に多くの人に出会い、気付けば、その人たちを巻き込んで転がっている。「巻き込んでしまった彼らに恩返しするために」という思いも原動力になって、後戻りはできない。好きなことで食って行くには、悔しさと人間関係が、とてつもない資産になるんです。

仕事へのきっかけは、ブログによるアウトプット

「なぜ、釣り上げられない!」——この悔しさを動力に“怪魚ハンター”としての一歩を歩み出し、今では本業である営業職の傍ら、テレビ出演や釣り関連の映像製作会社まで立ち上げられた沖山さん。
しかし本業との両立の仕方をはじめ、「どうしているの?」と疑問ばかり。そこで頭に浮かぶ不思議の数々、沖山さんにぶつけてみました!

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数々の巨大魚を世界中で釣り続けている沖山さん。英語で発信することでグローバルにSNS上でも交流をされているとのこと。
沖山朝俊さん(インスタグラムより)

――やはり気になるのが、本業との両立です。今も建築会社での営業職は続けられているとお聞きしましたが……。

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ペーペーの頃はお盆や年末休暇に有休を組み合わせつつ、時間を確保していましたね。会社の飲み会とかで「大魚目当てに海外まで行っちゃうんすよ」なんて話を振りまきつつ、「コイツ、変な趣味してんな」って、少しずつ慣らしていく。そこからぎりぎりの段階で、「有休ください!」って特攻する感じ(笑)。

今では釣りも仕事として認知され、周りのサポートもあって、両立が成り立っています。本当に周囲の人のおかげとしか言いようがありません。でも、その前には「コイツ、釣りばっかりで仕事してねぇじゃん」と気づかれちゃって、別会社に出向させられた経験もあります。そのときも「出向はします。でも、その前にアマゾン川に行かせてください!」なんて直訴しましたけど(笑)。

――なるほど(笑)。そこから趣味であった釣りが、お仕事になったきっかけは?

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ブログですね。ある時、友人とタイ料理屋で飲んでいたら、隣席の女性と意気投合したんです。話の流れで「釣りが好きで、こんなブログをやってるんです」とURLと連絡先を伝えたら、その人が雑誌の編集者だったんです。彼女がやっている雑誌に取り上げていただいたのを皮切りに、雑誌やテレビからお声を掛けていただく機会が増えた、という感じです。

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――ブログを書く際に意識されていたことはありましたか?

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ブログは専門的にならず、「万人に伝える」ことを念頭に書いていました。海外釣行って、一度に40〜50万とかかかるんですよ。それほどの大金を注ぎ込んで、自分の中にしまっておくのはもったいない。それに釣りって実は秘密主義の人が多い世界なのですが、だからこそ僕は、釣りに興味のない人にも「楽しそうだな」と思ってもらいたかった。そこでポジティブな反応が得られれば、次へのモチベーションになりますから。

――現在では、釣り関連の会社も立ち上げられているそうですね。なぜ、会社を立ち上げるに至ったのでしょう?

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ブログを通じてアウトプットしていると、「どうすればスポットに辿り着けるの?」といった質問を多くいただくんですね。そこで釣りの旅行会社を立ち上げようと思って、2013年の12月に起業を決意しました。でも旅行業って資格がないと運営できないんですね。それで調べてみたら、資格試験がなんと11月(笑)。「資格取れねぇじゃん!」と途方に暮れていたところ、釣り番組で知り合ったテレビ業界の知人から、「会社定款に映像製作も入れておけ」と言われてその通りにしたのが始まりです。

それから実際にテレビ局さんからお仕事をいただき、映像製作をしているうちに、さらに多くの人と出会いました。その出会いのおかげもあって、2014年の起業から3年後、今年4月にようやく、旅行業務がスタートできたところです。

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沖山さんが取締役を務める映像制作会社 キングオクトパス社HP

どんなに眠くても向かう出会いの場が仕事を生む

――建築会社での営業職と個人のテレビ出演、さらにご自身で起業された会社の3つを両立する中、体調管理はどうされているのですか? もはや超人の域に達している気が…… (笑)。

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いやいや、毎日、眠くて仕方ないですよ(笑)。ただ「釣り」という好きなことがベースにあるから、疲れを感じない。それに人間、立ち止まるとドッと疲れを感じますけど、動いている分には案外、大丈夫みたいです(笑)。

それでも正直、ここまで続けていると「俺って、そこまで釣りが好きだったっけ?」と疑問に思うこともあります。燃え尽きそうになるというか。そこから動く意志を再熱させてくれるのって、やっぱり人間関係なんですよね。起業した以上、社員を路頭に迷わせられないし、これまで導いてくれた人への感謝もあります。だから原動力を失わないためにも、人と会うことって本当に大事。

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好きを仕事として続けることの原動力にもなるし、いろんな人に会って話をすればするほど、「次は何を仕掛けよう?」と、仕事のアイデアにもつながります。だから毎日、眠くて仕方ないですけど、めちゃくちゃ酒を飲んでます(笑)。眠さを押してでも酒の場に身を投じて、いろんな人と出会う。すると一つの出会いが呼び水になり、その縁が仕事を生んでくれますから。

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好きなことを仕事にするということ。実際に沖山さんはこの取材の後すぐにインドネシアへ出発されていました。それなのに一切の疲れを感じさせない沖山さんの姿を見て、マネたまスタッフも元気をもらった気がします。沖山さんのそんな持ち前の明るさやユーモアが、周りを虜にさせているのかもしれません。

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