2016/01/15 公開

「Why Japanese people!?」とは言うけれど・・・外国人のマネジメント、困ってます。

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グローバル人材の育成に力をいれなければならない」・・・・日本の企業がそんな危機感を抱きはじめたのは、ここ最近のことではありません。グローバル人材の育成が、企業の生き残りを左右するといっても過言ではないでしょう。

「じゃあ、メンバーを外国人社員と一緒に働かせて、グローバルな視点を養おう」というのは、至極まっとうな対策方法。しかし、言語や労働意識の違う外国人を受け入れた際には、多くの問題も発生するというのもまた事実です。

そこで今回は、実際に外国人マネジメントに関して起こった問題を取り上げ、それに対する解決策を紹介していきたいと思います。参考にしたのは、鈴木雅一氏『アメリカ企業には就業規則がない』。実際に人事の方が抱く悩みと共に、そのエッセンスを見ていきましょう。

外国人社員には、聞き上手の兄貴分をつけろ!

メンター

問題その1、外国人の部下は質問や文句が多く、決まったことを素直に実行してくれない。

「何かと質問や文句が多い」というのは、外国人社員に対してしばしば抱かれる評判です。しかし、これは彼らにとって、「なぜなのか」を積み重ねていくコミュニケーションが普通だから。「上が決めたから」「規則だから」と、一言で片づける日本式の議論では、文句が出るのも当然でしょう。

だからといって、上司が一人の外国人社員に多くの時間を割く訳にもいきません。そんな時に有効なのが、外国人の社員に対してメンターを導入するということ。外国人社員を個別にサポートする兄貴分的な役割を設けて、彼らが上司の命令などを飲み込む助けをするのです。

このメンターの指導は、就業中に限らず、仕事が終わってリラックスしている時でも有効でしょう。外国人社員の理解を引き出すことがポイントであるため、メンターは同じ部門のベテラン社員で、世話焼きタイプ、なおかつ聞き上手な人間がグッドです。

世界の適切な場所から人材を棚卸しせよ!地域を知ることが人事戦略になる

問題その2、外国人社員は、日本人に比べてすぐに転職してしまう。

アメリカをはじめ、海外では転職を繰り返すことが普通です。では、どのような措置をとれば良いのか。結論から言えば、まず、リテンションを高めるために、最もチャレンジングな仕事とそれに見合う処遇を提供することが大切です。

とはいえ、外国人社員の離職リスクは日本人よりも圧倒的に高く、この労働意識を根本から変えることは、なかなか難しいと言わざるを得ません。かといって、すぐに外国人の、しかも欲しいスキルを持った人を探すのは困難でしょう。そこで大切なのが、新しい人材をどこから棚卸しするのか常にイメージしておくこと、そのための戦略を立てておくことです。

例えば、IT技術者が欲しいとなった際に、企業はインドや中国からの人材を探す場合が多いですが、ことプログラミングの能力に関してはロシアや東欧諸国の人材の方が優れているケースが多いことをご存知でしたでしょうか。これは、国ごとの教育政策や環境が大きく異なっているためです。

企業は、各地域の強み・バックグラウンドを把握して、常に適切な人材を世界から棚卸しできるように戦略をたてなければなりません。

外国人社員は専門性の高い部署に配属せよ

エンジニア

問題その3、外国人の社員は概して日本語があまりできない。日本語のできる外国人を雇った方が良いのか。

結論から言えば、この答えはNOです。企業が世界への進出を成功させるためには、英語という難題から逃れることはできません。日本人社員の英語力を伸ばすためには、外国人社員を適切な部署に投入することが重要になってきます。

では、外国人をどこに配属すれば良いのか。第一に考えられるのは、国際部門ですが、グローバル化への刺激を考えるならば、すでに英語を話せる集団に外国人を投入してもあまり意義がありません。

最も適しているのは、エンジニアやR&Dなどの専門性が高い部署でしょう。専門性が高いほど、使われている専門用語も英語が多くなり、最悪、単語だけで意思疎通をはかることも可能です。

グローバルな視野の育成、そして意思疎通という課題にアプローチするには、外国人社員を専門性の高い分野で活用することから始めることです。

一ミリの認識のズレが波乱を呼ぶ。口で、紙で、研修で、規則を叩き込め!

悩みその4、外国人社員に対して処罰や解雇を行うと、もめ事に発展する。

「規則を守らない外国人社員を降格したら、争い事になった」という話はめずらしくありません。日本人からすれば、規則を破った上に、逆ギレをするのかとあきれることもあるはず。

しかし、こうした問題は、外国人が「言葉の壁」によって、必要な情報をタイムリーに得られないことが根本的な原因となっている場合が多いのです。彼らが、「そんな規則は知らない」「そんな話は聞いてない」と不当に感じたとしても責められるものではありません。

そのため、違反があった時には、あいまいにせず、就業規則の確認と、「なぜダメなのか」と説明をする作業を積み重ねることが重要になってきます。

就業規則の英訳を用意しておくことは当たり前。無断の休日出勤などがあった場合は、まずは口で説明し、文書で警告、改善のための機会を与え、必要な場合は研修を行うという念入りなステップを踏みましょう。もちろん、使用期間であっても同様です。こうした措置を怠れば、認識のズレがいつか大きな事件につながることは必至です。

外国人に「阿吽の呼吸」は通用しない

最後
上記では、外国人社員を雇う上で、押さえておかなければならないことをいくつか紹介しました。コミュニケーションの測り方から、就業規則に関することまでポイントは様々。

しかし最も重要なキーワードは、「何事も、言葉による丁寧な説明によって、納得させなければいけない」ということです。これを怠ると、あらゆるフェーズで問題が生じることに。

外国人に「暗黙の了解」という概念は存在しません。「言わなくても伝わるだろ」という日本人的な感覚は、外国人のマネジメントにおいて絶対NGだと覚えておきましょう。

参考:鈴木雅一著『アメリカ企業には就業規則がない』、国書刊行会、2013年。

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マネたま編集部
「現場視点から考えると、マネジメントがもっとオモシロクなる」をコンセプトに、マネジメントに関する情報を発信していきます。