「会社にいるな、社会にいろ」LIFE STYLE株式会社・古城芳明

気になる会社の気になる人事 その5

2017/05/12
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人事、採用それぞれの基準が明確化した

――コンサルティングを受けてから、どのようなことが変わりましたか?

広報・谷畑 「今期はこう動いてくれ」という目標が明確に定まったことで、やるべきことがハッキリしました。例えば広報にしても、「◯つの媒体に載せてください」という数字だけでは意味がありません。「どの媒体に載せることで、何の意味があるのか」、そのあたりの基準が明確になったので行動に落とし込みやすくなりました。

古城 導入したのが去年の11月からなので、まだまだ「これから定着させていこうね」というフェーズです。これから、アップデートをするべき事柄もいろいろ出てくるでしょう。ただ、目標の立て方はみんな早くなったと思います。

やってて思ったのは、マネージャー層の教育にもなっていること。先ほどの話もありましたが、記事を載せるのが目的ではなく、載せた先に何があるのか、その成果イメージを上司が部下と共有できているのか。その成果イメージがメンバー自身の成長に結びついている、ということををまず握った上で、マネージャー自身が目標を立てられるようになりました。

創業時から言っていることですが、ウチは「年功序列もないし入社した順番も関係ない、できる人を評価していく」と言っています。でも、良いとされる行動はたくさんありますし、良かれと思ってやったことが他社で評価されても弊社ではそうでもない、ということはあります。そこでお互いにモヤモヤするのは勿体無い。

いま弊社は「グレード制」を採用しまして、それぞれのグレードにこういうものを求めていますということを明確にしました。このグレードで求めている人材要件はこれ、足りていない部分はここ、よって今期はここを頑張りましょうという話ができるようになったと思います。

グレード制を導入してから、採用戦略においても、ずいぶん楽になりましたね。今後の戦略を考えたときに、「このグレードの営業が何人必要だ」と明確な目標を立てられるからです。

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資格取得だけでは評価対象にしない理由

――具体的な評価軸について、お話できる範囲で伺わせてください。

古城 例えば営業職の話をすると、成果面と行動面という2つの評価軸があります。うちの場合、「成果」に関しては、ボーナスに反映させます。成果には能力だけでなく運や環境も影響します。目覚ましい成果であっても必ずしもすべて再現性が高いわけではありません。よって、そちらは単発のボーナスに反映するという仕組みをとります。

一方、「行動」に関しては月給に反映させます。なぜ行動を見るかというと、「良い行動に、運や環境が加わって成果が出る」という考え方をしているからです。スキルやパーソナリティに判断基準を置くと、主観的要素が入りすぎます。英語を喋れればいいのか、ということになるので。ではなく、行動にフォーカスすれば「能力の高い人がモチベーションをもって行うのは、こういう行動だよね」という定義ができて再現性が担保されます。

簡単にいうと、うちで求めるのは「英語を使える」ではなく「英語を使ってビジネスができることで、周囲にこういう良い影響がある」ということなんですね。成果は運や環境が入りますが、再現性が疑問視されます。月給は投資なので、リターンがきちんと見込めるものを評価したいと思っています。

――日々の行動や活動は月給に紐付け、突発的な成果に対してはボーナスに反映する。非常に論理的ですね。一方で、経営管理などバックオフィス部門の評価はどのように行っておられるのでしょうか?

古城 どうしても、定性的な評価になる部門ですよね。定量的な目標設定にはできないので。なので、出てきやすいのが「~~の資格を取ります」という目標です。こういう目標は、却下しています。

――それはどういう理由でしょうか?

古城 要は、成果イメージが何なのかわからないところですね。資格を取るのがゴールではなく、資格をとった先にどういう成果があるのか。そこを突き詰めて話すと、資格取得がゴールではなくなることが多くなります。

実際あったこととしては、「情シスの担当になる」という成果イメージを持ち、マイクロソフトのエクセルの資格を取ることを目標設定にした子がいました。そこにツッコミを入れて、「実際は何をしたいの?」という話をしました。

ヒアリングした結果、情報システム担当者としてLIFE STYLEだけでなく社会から「この人は、情報システム担当者として十分な知見を持っている」という評価を受けたいという成果イメージが見えました。そこを目指すなら、「資格が大事なのか」「会社の中できちんと運用が行われている状態を作ることが大事なのか」という話をし、最終的に「社内における情報セキュリティ構築のスケジュールを立てる」という目標設定になりました。

――エクセルの資格取得から、大きく変更しましたね。

古城 そうなんです。今後弊社のサービスにおいては、個人情報を取り扱うサービスを取り扱う可能性もあります。そのためには絶対に整えなければならないことがいくつもあります。どのタイムラインで何を入れ、そのために費用が幾らかかるのか、そういうことをすべてリストアップしスケジュール化する。そういう目標に変わりました。

――その方にとっても有意義なヒアリングでしたね。

古城 いま面接で「エクセルの資格を持ってます」と言われても、僕はまずスルーします(笑)。そうではなく、せっかくベンチャーで人数少なく、大きな裁量を持って仕事ができる環境にいるわけなので。それなら後々弊社を離れたとしても通用する経験を積んでほしいんですね。

弊社の行動指針には、「会社にいるな、社会にいろ」というものがあります。目標設定は、そのためにあってほしいと思っていますし、人事評価制度はそのために活用していきたいと思っています。

――本日は、非常に興味深いお話をありがとうございました。

<了>

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