北野唯我/『転職の思考法』作者 働く人に応援ソングを。「憤り」が生んだ、僕の働く理由【前編】

逆境ヒーロー!

2019/11/12
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「好き」が夢に紐付き、「憤り」が志につながる

――その時に、どうして会社を辞めてアメリカに行くという選択を?

北野:人生は、自分のことを好きになっていくプロセスだと思っているんですね。僕には「英語を話せない」「海外に住んだことながない」というコンプレックスがありました。一番苦手なことに向き合って、自分をもっと好きになりたいと思ったんです。 

あとは、アメリカがずっとGDP1位の超大国であり続けるその秘密を知りたかったのも大きいです。現地でとにかく英語を勉強して、いろんな人と喋っていました。

――帰国後の就職活動は苦戦したそうですね。

北野:大変でしたね。ブランクがネックになり、日系企業の書類選考はかなり落とされました。外資は実力で見てくれるので、なんとか再就職できた感じです。今の日本のキャリア制度だと、ブランクが致命的なマイナスになることがあります。産休や留年、浪人も仕事においてマイナスという前提で設計されているのは、おかしいと思いました。ワーキングマザーでパフォーマンスが高い方でも、就職システムではポジティブには捉えられていない。ムカつくなと。

――その「ムカつく」というのが、原動力に?

北野:いつも、憤りこそがエネルギーになっていると感じています。好きと憤りの感情はそれぞれ、夢と志につながっている。夢は自分のやりたいこと、志は世の中の誰かを幸せにすることです。今の会社に入った大きな理由も、創業時のメンバーが、国籍の問題で苦労してきたのを知ったから。小さい頃からそうでしたが、僕はその人のせいではないのに、国籍や性別によって可能性が阻害されていることに猛烈に憤りを感じるんですよね。意味がわからないなと。そのメンバーのためなら、自分の才能や能力を注ぎ込んで仮に失敗しても、僕は後悔しない。絶対その人を出世させるし、給料を上げると誓いました。

――北野さんの働く意味は「誰かのため」という気持ちが大きいのでしょうか?

北野:好きで働いているのは、もちろんありますよ。でも、僕が65歳までに100冊の本を出したい理由は、自分のためというよりも、働く人への応援ソングを書きたいから。恋愛の応援ソングはたくさんあっても、働く人に向けたものは少ないですよね。でも、仕事で大変な思いをしている人は多いはずだし、求められていると思うんです。まだ目標としている100冊には程遠いですが、さまざまな立場や想いで働いている人たちを、誰ひとり置いてきぼりにしない応援ソングを届けていきたいです。

後編では・・・

「自分らしく生きられない」という絶望からスタートし、今では働く人に向けた応援ソングを世に送る北野さん。「好き」と「憤り」にしっかりと向き合うことは、キャリア形成の大きなヒントとなりそうです。後編では、部下とのコミュニケーションのコツから、日本の労働における課題についてお伺いします。北野さんが立ち向かう、働く人の壁とは?

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