【エース級が卒業しても大丈夫!】LIG岩上貴洋が語る、これからのライフ・イズ・グッドな人材戦略

2016/05/09
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もし、あなたの会社のエース級の社員が何人も一度に辞めてしまったら……?

Web業界で圧倒的な知名度を誇る、株式会社LIG。同社が運営しているオウンドメディアは高い注目を浴び続け、今では月間700万PVを超えるモンスターメディアへと成長しています。

そんな、業界を牽引してきた同社ですが最近、気になるニュースが入ってきていました。それは、LIGの「会社の顔」と言える社員が次々に辞めていくというもの。

「エース級が抜けたけど大丈夫なのか?」
「ってか、LIG、やばくね?」

そんな声が筆者の耳にも入ってきました。そこで今回、思い切ってLIGの前代表であり、取締役副社長の岩上氏を直撃しています!

聞き手:サムライト株式会社CCO 後藤亮輔

組織の成長に、新陳代謝は 必要です。とはいえ、仲間が辞めることのさみしさは、いつまでたっても慣れないですね。

左)岩上貴洋氏・右)後藤亮輔氏
左)岩上貴洋氏・右)後藤亮輔氏

ー単刀直入にお伺いするのですが、何でこんないっぺんに人が辞めたんですか?

岩上:3月に会社の期が変わるのでタイミングが重なったっていうのもあります。最近、退職のお知らせが続いていますがそもそも、LIGって離職率が高いわけでもないんですよ。WEB業界は離職率が20~30%と言いますが、うちはそれよりは低いので。

会社が急成長していく段階で組織変更があったり、優秀なメンバーを集めてきたりと流動的に組織を変更しています。自分も組織も成長する過程で、LIGの中でできることが増えるのと同時に、 自分自身のチャレンジをしたい人がでてきますよね。

組織の成長を最重要として考えてはいるものの、各メンバーのキャリアを尊重したい側面もあります。次のチャレンジを前向きに考え、LIGで一緒にやるよりも次の場所で新しい挑戦をした方がいいと思うメンバーを無理矢理ひきとめることはしません。

一方で、彼ら彼女たちがまだ、LIGにいた方が成長できる、一緒に働いていた方が絶対にキャリア的にも伸ばせると 強く思う場合は、全力で引き止める場合もあります。

―力をつけてきた社員が辞めることに関しては、どうお考えですか?

岩上:LIGは “誰と働くか” を大切にしているので、辞める仲間がいることは単純に寂しいですね。直接的に関わって共に成長してきたメンバーだと尚更です。ただ、LIGには優秀なメンバーが多いのと、マネジメント層を育てる仕組みを組織的に進めているので、基盤は強いと思います。誰かが抜けても穴埋めできる体制になっています。むしろ矛盾してしまいますが、組織運営的には、社員が辞めていくのは想定しておかないといけないと思っています。

また、アップルはジョブズが亡くなっても最高益を更新していたように、誰かに依存する組織はつくりたくはないです。でも人にフォーカスできる組織でいたいと強く思ってます。

原石を輝かせる。組織と共に成長する過程を考えるというのを大切にしてます。

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―3月,4月に退職者が多くでたことは話題になりましたが、LIGに入る以前はほとんどの人が無名でしたよね?個人的に、社員をプロデュースするのが非常に上手だと思うのですがどうやっているのですか?

岩上:中には入社前から有名なメンバーもいますが、LIGは人にフォーカスするということは昔から方針としてあるため、人を輝かせられる場をつくりたいと思っています。そのためには、アウトプットを大切にしようと社内で言っています。アウトプットの積み重ねで有名になるメンバーもいますね。

LIGは組織的に自由な文化をつくっているので、コンテンツ側の人間にスポットライトが当たるのはもちろんですが、技術側でもイベント登壇や書籍執筆、勉強会やハッカソン運営でフォーカスされている人もいます。個々人の成長と組織の成長が一緒になるのがベストですからね。

―「自由にやっていいよ」って言われても自由にできない人が多いと思いですよね?社員が本当に自由にできる、背中の押し方などあるのでしょうか。

岩上:好きな気持ち、その気持ちがホンモノの人間って、やりきれるんですよね。

例えば、のびすけ。彼はエンジニア出身で現在DevRel事業部の責任者です。エンジニアとしてのバックグラウンドとIoTや新しい技術が好きで、プライベートな活動の延長でIoTのコミュニティを運営しています。その IoTコミュニティが、多分国内でも最大規模になっていたり。イベントに僕も参加してみたら、めちゃめちゃ楽しそうで。IoTの業界はすごく可能性があるし、それが好きな人たちが想像以上に多いことが分かったので、LIGブログの中にカテゴリをつくり、 コミュニティも含めて事業化しています。

その他にも、LIGとして初めての海外支社をフィリピンで立ち上げている堀口セイトは、2年前からずっと、「アジアで何かしたい」と聞いていたので、アジア展開のタイミングで1度連れていきました。そしたら、「自分がやります!」ということで任せています。もともとフロントエンドエンジニアとしてバリバリ活躍していたのですが、英語は客観的にみても苦手で…。それが半年たった今では、技術的な話をフックに、積極的に現地のコミュニティに溶け込み、日本人が一切いない勉強会やセミナー、ハッカソンで、英語で登壇やセミナーを主催したりしています。

―好きが極まれば、LIGの場合、事業化させてしまうのですね。本人にノウハウが無くてもですか?

岩上:ノウハウがなくても頑張ってどうにかしよう、って話をしています。新しいことをやろうとすると基本的にはノウハウはないので、自分で調べて、人に聞いて、試行錯誤を繰り返して、型をさがしていくというのを繰り返しています。

メディア事業部にいた堀田は、長野県でゲストハウスの「LAMP」を現地メンバーと一緒に立ち上げていますが、彼もゲストハウスなんかつくったことないですね(笑)

もともとノウハウが無くても、LIGではチャレンジを推奨しています。仮に失敗したとしてもそれを攻めることはしません。失敗しないように経営陣が全力でサポートもしますので。

自由だけど会社が伸びている?締めるとこは締めてます(笑)

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―どうしてそんなに任せられるのですか?御社の規模的に、投資の数はそこそこ抑えるべきかと思うのですが?

岩上:リスク管理や数字管理をある程度しっかりしていています。他に影響が出ないように、どこまでならセーフラインか、どこが危険なラインかをしっかり線引きをしています。

―管理職や総務、経理がしっかり管理されているんですね。

岩上:数字のマネジメントにはかなり厳しいですね。最低限の数字を達成しないと、事業は成立しませんから。数字がある程度達成したうえでないと、好きなことができないっていうのは口をすっぱくして言っていますね。逆に、数字をしっかりしていればワリと自由です。

―それでも、あれだけの面白い人が一度にいなくなって、あれだけのものを作れる人が出てくるのかなって思ってしまうのですが……

岩上:次が出てきます。会社としてもLIGブログもやっていてPoole、ゲストハウス、地域活性化など、色々やっていますからね。どれかが健全で成長し続けることができれば、浮き沈みがあれど会社的には前進していきます。

というのも会社をつくるときに思っていたのが、事業ベースで考えると、どうしても時代によって事業は変わってしまい、組織が回らなくなります。人にフォーカスし、組織をつくれれば時代によって変化していけるはずです。事業を継続し、働く仲間をしっかりと選び、育てる中で、新しい次のメンバーを輝かせることが重要だと思ってます。

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