「デイリーポータルZの読者が好きなんですよ。すごく。」林雄司

思い出す言葉

2017/04/03
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デイリーの読者は、僕に世界一優しい人たち

Hayashi Yuji 1-6

――林さんは「PV」と言わずに「読者」と言いますね。Web媒体は紙媒体に比べて読者の存在が薄くなりがちですが……

 デイリーは最初から読んでいる人を意識しています。読者ありきです。確かにWebでは「読者」と言わないところが多いですね。でも「PV」だと数値化されて、急に人格が消えるでしょう。「来訪者数」って冷たい感じがしますよね。

デイリーはイベントもよくやっているので、読者に会って、顔を見て、「こういう人が読んでいるんだな」って実感できるんです。しかも「あの記事がおもしろかった」とわざわざ感想も言ってくれるんですけど、それがPV的には全然よくなかったりする。PVではわからないものがあると思います。

――読者もデイリーに愛着を持ってくれているように思います。

 僕はデイリーの読者がすきなんですよ、すごく。みんな冗談がおもしろくて、気が利いていて、イベントで会って一番楽しんでいるのは僕かもしれない。イベントの常連みたいな人もいて、電車で会った時に手を振ったこともあります。Webの編集長で読者の顔を覚えている人は少ないかもしれませんよ(笑)。

――林さんの愛情を感じますね。

 読者は世界一、僕に優しい人たちですから(笑)。読者には嫌われたくないなぁ。

――今後の展望をうかがいたいと思います。デイリーを含むニフティの個人向け事業が富士通からノジマに譲渡されました。

 株主が富士通の頃から特に指示されたことがなかったので、ノジマに変わっても同じではないかと思います。心配されることもあるんですけど、最近は前向きな気持ちになっています。デイリーはネットからリアルに行こうとして、「東京カルチャーカルチャー」を使っていたわけです。実店舗があるノジマとは、相性 がいいのかもしれない。あと、デイリーの倉庫には大きいガチャガチャがあるので使ってくれないかなと思います。

――変化を前向きにとらえているんですね。

会社員に最適化されている人は、株主や上司が変わると焦るかもしれませんね。ライフネット生命の出口治明会長が、著書で「価値を作っていれば食いっぱぐれることはない」と書いてたんです。僕も同じことをやり続けていこうと思っています。イベントに来てくれる読者がいる限り(笑)。

――今後の林さんとデイリーの展望を教えてください。

 僕は「あの人、バカじゃないか」っていうおじいさんになることです。年をとっているだけでとっつきにくくなるでしょう。デイリーとしては、グループホームを作ってみんなで住もうという話があるんです。 バカなおじいさんになって、グループホームに住むのが夢。今後の展望は終の住処を作ることです。読者 が住むのもいいですね。お金をとって。ようやくそこでデイリーが収益を出すかもしれません(笑)。

<了>

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