【前編】「『普通』と言われ続けたことで気づけた『何者でもない』自分像」・ふかわりょう(芸人)

失敗ヒーロー!

2018/10/16
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嘘のない自分でいたい

――最近ではMCのお仕事ぶりも評価されています。

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ふかわ:「何かわからないけど、いるよね」っていう感じなんだと思います。芸能人って、一般の人から見たら芸とは言わないようなものを、切磋琢磨して日々向き合っていると思うんですよ。どこにも教科書がない世界ですから。

――失礼ながら、ふかわさんに切磋琢磨しているイメージはなかったです(笑)。

ふかわ:それはそう思っていただいて光栄です(笑)。何をもって切磋琢磨しているかは、人それぞれですから。まあ「努力」というのも違和感がありますけど、何も考えていないわけではないです(笑)。それに観ている人には切磋琢磨していることを感じ取られないほうが、テレビ的にはいいと思っています。唯一言えるのは、嘘のない自分でいたいということに、僕は一番のプライオリティを置いていることですね。

本当に怖いのは、理解されること

――最近ではMCのお仕事ぶりも評価されています。

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ふかわ:力が入っているものは、テレビ的にはあまり長持ちしないと思っています。そう思うようになったのはタモリさんの影響が大きいかもしれません。『笑っていいとも!』が終わる時、ビートたけしさんがタモリさんを評して「白米的な存在だ」と言われていたことにすごく共感しました。だから、「似合う似合わない、達成できるできない」は置いておいて、自分もそういうタイプでいたいと思っています。「無味無臭なんだけど、なんで出てるの?」って思われていたい。昔の僕ならコンプレックスに感じたかもしれないですけど、ある時からそれでいいと思えるようになりました。それに、この世界で一番怖いのは、飽きられることです。つまり、理解されてしまうこと。だから、ずっと理解されないでいたいという気持ちがあります。

――「普通」のまま売れ続けていること自体がすごいことですよね。

ふかわ:子どもの頃テレビで観ていたゴルフ対決に、たけしさん、タモリさん、さんまさんのいわゆる「お笑いビッグ3」が出ていたんです。さんまさんやたけしさんがワチャワチャやっているなか、タモリさんだけが全然ボケずに真面目にプレーしていました。それを見て、「なんでボケないんだ!」って子どもの僕は苛立ちすら覚えたんですよ(笑)。でもこの世界に入って「あれでいいんだ」って気づいたんです。むしろあれじゃなきゃダメなんですよね。タモリさんからは生き方や思想のようなものを学んだのだと思います。

「欲しがりません、65歳までは」今はずっとパス回しをしている

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ふかわ:僕は今、ロシアW杯での対ポーランド戦のパス回しをずっとやっているような状態なんです。人によってはサッカーをしていないとか、ズルいと思われるかもしれない。でも、自分のなかでパス回しの先にあるビジョンがあるので。

――パス回しの先、次のビジョンはいつくらいに展開されそうですか?

ふかわ:パス回しを止める時は、じわじわ感じるんじゃないですかね。65歳になった時にはもうパス回しはしてないと思います。もっと自由にサッカーをしているはず。その局面で流れに乗っかっているために、今はパス回しをしている最中なんですよ。

――自らシュートを打ちたくはならないんですか?

ふかわ:僕のひとつのこだわりに「目立たない」っていうのがあるんです。これがなかなか難しい。目立ってナンボの芸能界で、あえて目立たない。だからシュートも打たない。全体的なビジョンとして「目立たずに活動する」ということです。経験上、僕の勘は割と間違うことがないので、このまま感覚を信じていようかなと(笑)。

――怖くなる時はないですか?

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ふかわ:ないですね。「欲しがりません、65歳までは」みたいな。65歳までパス回し。そこからガンガン、シュートを打ちますよ(笑)。でもその時にはヨボヨボだから、きっとみんな微笑ましい感じで見てくれるんじゃないですか。だから今はひたすら自我を消す作業をしています。でもたまにラジオに出ちゃうとタガが外れちゃってパーソナリティを困らせたりもするんですよ(笑)。

後編では…

MCとしての番組での立ち振る舞い方やスタッフとの接し方、芸能界におけるご自身のポジションなど、ふかわさんならではの仕事へのマインドなどをさらに詳しくお聞きしました。

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