エクセル(Excel)で自動計算・手動計算を切り替える方法とは?
マネジメントシーンで役立つエクセル術

「会議の資料作り」、「データ分析」、「事業部の営業結果の集計作業」など、、マネジメント業務をしていると、エクセルを使った業務に日々追われてしまうことはありませんか?エクセルの知識がない中で取り組むとカンタンな作業でも数時間掛かってしまうこともあるでしょう。
そこでマネたまでは、「マネジメントシーンで役立つエクセル術」として、マネジメントの皆さんにとって役立つエクセルの使い方をたっぷりご紹介していきます。
今回ご紹介するのは「自動計算」についてです。エクセルでは、セルに値を入力してその範囲に各種関数を適用すれば、足したり平均を出したりが自動で行われます。さらに、セルの値が変わってもそれに応じて自動で合計値などは変動しますが、時には再計算が行われないことがあります。今回は、自動計算・手動計算について、エクセル2016を使ってご説明します。
エクセルの計算機能は自動と手動を設定できます
会社の業務で作業するにしても私用で使うにしても、とにかく便利なのがエクセルにおける自動計算機能です。各種関数を使いこなす人にとって、この自動計算は大変ありがたい機能です。
そんな自動計算ですが、データ量が非常に多く、複雑な計算式が組まれているシートなどでは、ちょっと値を変えるだけでその都度自動計算されてしまい、計算処理のたびにエクセルが重くなる…なんてこともあるのです。
たとえば、「今月部下の田中が商品bをいくら売ったのか」を調べたい時は、売上表にSUMIFS関数を使って、「田中、商品b」の条件を指定して売上を合算して出力することができます。
これが月々のデータならまだデータ量は少ないですが、年間データなどになるとそのデータも膨大であり、「重い関数」と言われるSUMIFS関数の計算時間はさらに長くなります。そこで今回は、重い関数を使ったシートでも自動計算が行われないように、手動計算に切り替える方法をご紹介します。
値が変わっても自動で再計算してくれるエクセルの優秀機能
まずは基本のおさらいになりますが、エクセルにおける各種関数は、セルの値が変更になっても自動で再計算してくれる優秀な機能です。
たとえば、SUM関数を使えば選択範囲内の値の合計ができますが、選択範囲内のセルの値が変動すれば、その値に応じて自動で再計算してくれます。
自動で再計算するおかげで、セル内の数値を変えてもすぐに合計が変わり、助かる場面は多いですが、時として再計算が行われない時もあります。
では、その理由とは何なのでしょうか?
自動計算されない原因は「計算方法の設定」にアリ
実は、エクセルにおいて2つの計算方法があります。
1つは、通常通りセルの値が変更されれば自動で再計算される自動計算。
そしてもう1つは、セルの値がどう変わろうと自動計算はされず、任意のタイミングで計算を実行する手動計算です。
自動計算・手動計算の切り替えは、「数式」タブから、「計算方法の設定」で行うことができます。
画像は手動計算に切り替えた上で、SUM関数で適用した範囲内のセルの値を変更したものです。
数値は少なくなっているのに、自動計算になっていないため合計値は変わっていません。
つまり、自動計算されていない謎は計算方法が手動計算に切り替わっていたパターンです。
ちなみに、「数式」タブから「再計算実行」をクリック、またはキーボードのF9キーを1度押せば手動計算が行われます。
膨大なデータ量のあるシートで重い関数を使う時は手動計算に切り替えておく
エクセルで作業する際、基本的には自動計算のままでOKですが、入力されたデータ量が多すぎるシート、特にSUMIF関数やCOUNTIF関数など、重い関数を使ったシートでは手動計算にしておくほうがベターです。
このような売上表から、「今月田中が商品bを合計でいくら売り上げたのか」を知りたい時は、複数条件を指定して合計するSUMIFS関数を使って出力します。
SUMIF関数、SUMIFS関数やCOUNTIF、COUNTIFSなどは選択した範囲の全てのデータから、合致する条件を見つけてきて検索や合算処理を行う関数なので、データ量が増えれば当然処理時間は増えます。
そんな関数が適用された表で、新たに数値を入力したり変更したりすれば、1つのセルを書き換えるだけで再計算が始まってしまい、編集作業が捗らなくなってしまうのです。
そんなファイルを取り扱うとあらかじめわかっている場合では、編集作業前に自動計算から手動計算に切り替えておき、すべての数値を編集したら再計算実行する、としたほうが作業効率は良くなりますね。

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