部下の動きが悪いのは、上司を尊敬していないから。尊敬されるかどうかは、言葉の選び方にあった。

こんにちは。今回で4回目の寄稿になります、意識低い系サラリーマンのKENです。
日々社会の最前線で奮闘なさっている皆さん、尊敬できる上司はいますか?また、部下をお持ちの方は、自分が部下から尊敬されているという自信はありますか?
精神論かもしれませんが、上司が部下から尊敬されることは、仕事を円滑に進める上で必要不可欠な要素なのです。
部下は奴隷ではなく、1人の人間。そんなことも理解できない上司には誰もついていかない。
「尊敬できない上司」ってどんな人でしょうか?これは人によっていろいろ意見があるかと思います。
・部下の意見に耳を貸さず、すべて自分の思い通りにしようとする
・自分の間違いやミスを認めない
・接し方が常に威圧的
僕が考える「尊敬できない上司」の条件は概ねこんなところです。
当たり前ですが、上司は絶対的な支配者というわけではなく、部下は奴隷というわけではありません。仕事をする上での単なる役割分担や立場の違いに過ぎないのです。それを履き違えて絶対的な支配者として振舞っても、部下の心は離れていくばかりです。
もちろん、部下の側も仕事ですから、上司が尊敬できようができなかろうが基本的には上司の指示・命令に従い全力を尽くさなくてはいけません。それが理想でしょう。しかし、部下は部下である前に感情を持った1人の人間です。上司に反感や不満を抱いたまま仕事していてはモチベーションは上がりようも無く、場合によっては表向きは従っているが裏では逆らう………いわゆる面従腹背で応じる人だっていることでしょう。
会社にとって良いことはひとつもありません。
自分の間違いを認め、フレンドリーな雰囲気を持つ上司は部下の成長を促す。
数年前に一緒に仕事をしていた人で、心から尊敬できる上司がいました。「尊敬できない上司」で挙げた条件の真逆で、部下の意見によく耳を貸し、自分の間違いを柔軟に認め、フレンドリーな雰囲気で接してくれる人でした。
たとえば、僕が客観的に見て間違った意見を言ったとします。
上で挙げた「尊敬できない上司」は頭ごなしに否定してきます。
「何考えてんだ。ちゃんと頭使って考えたのか?」
僕は神経が図太いのでこれくらいではめげませんが、気の弱い人だと積極的に意見を言えなくなってしまうでしょう。
「尊敬できる上司」は違います。たとえ的外れな意見を言ったとしても、
「なるほど、そういう考えもあるね。でもそれだと○○なときに△△という問題が発生するから、まずくない?」
相手の考えを受け止めた上で、誤った部分を指摘する。こういった対応のできる上司であれば、部下も自発性が損なわれること無く、次からの成長の糧にできるのです。
「尊敬する上司に認められたい」 そんな部下の思いがチームのモチベーションを高める。
他人から評価されたい。これは人間であれば自然な感情かと思います。尊敬する上司であればなおさら、認めてもらおうと仕事のモチベーションも高まります。
また、自分が何かミスをした場合は、当然上司にも責任が問われることになるため、自分が担う業務にもより責任感が湧いてくるでしょう。尊敬する上司に迷惑をかけるわけにはいきません。
逆に、上司がミスをしたとします。上司だって人間なのだからミスくらいします。
上で紹介した「尊敬できる上司」が失敗をして、上司自身が残業してカバーしなくてはいけないということがありました。しかし運悪く、その日は上司のお子さんの誕生日。マイホームパパな上司は、早く帰って子どもを祝うことをとても楽しみにしていただけに、落胆も大きいものがありました。
僕らは定時で帰ることも可能でしたが、チームメンバー全員、残業が嫌いな僕でさえ残って上司のフォローをしました。上司の人柄の良さが、全員で自然にカバーしあえる空気を作っていたのです。
上司が尊敬できる人間であることは、二重三重の意味で仕事にポジティブな影響をもたらし、チームを強くします。
「尊敬できる上司」と「尊敬できない上司」の違いは、気遣いや言葉の選び方だけ。
「尊敬できる上司」と「尊敬できない上司」との間には決して高い壁があるわけではありません。部下は感情を持った人間である、ということに気づけるか否か。ほんの少しの気遣いや言葉の選び方だけなのです。しかもお金もかかりません、「タダ」でできることです。
これだけのことでチームの結束が高まり、部下の育成や仕事のクオリティに好影響があるのならば、会社としても万々歳ではないでしょうか?
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