幽霊が出たから、自転車に乗り遅れたから・・・本当にあった信じられない遅刻の言い訳と対処法

上司になると、部下の行動に頭を悩ませることもしばしば。その最たるものが「遅刻」なのではないでしょうか。始業時間を少し過ぎた頃に鳴る一本の電話。出てみると、遅刻した主が「おはようございます。すいません、実は・・・」と、か細い声で語り始めます。もはやショートストーリー化している言い訳の中には、こちらを笑わそうとしているのかと思うくらい、リアルかフィクションかを判別できないものもあるようです。
今回は、世の上司たちが今までに経験した「部下のありえない遅刻の言い訳」をご紹介します。また、そんな部下の困った遅刻にはどのように対処すれば良いのか、効果的な指導方法についてもお伝えしますので、参考にしていただけると幸いです。
本当にあった面白い遅刻の言い訳7選
エレベーターが重量制限で2回連続乗れなかったため、遅刻します
これ言ったのが女性の部下なら、男性の上司は何も言い返せないですね。下手なこと言うとセクハラに該当するかもしれませんので。確信犯なら相当のワルです。
信号待ちが長かったため、遅刻します
以前、「開かずの踏切」というのが社会問題になりましたが、さすがに「変わらずの信号」はないと思います・・・。
自転車に乗り遅れたため、遅刻します
「お前のさじ加減だろっ!」って、つっこみたくなります。でも、手は出してはいけません。「体罰だ」「パワハラだ」と逆ギレされる可能性がありますから。
向かい風が強いため、遅刻します
歩けないほど風が強いなら、たぶん他の人も遅刻していますよね。
鼻血が止まらなかったため、遅刻します
出血は責められないのですが、なんか釈然としませんね。鼻血だからでしょうか・・・。
夕べ幽霊が出て明け方まで眠れなかったため、遅刻します
この国の行く末を悲観してしまうほどのレベルです。情けない・・・。
道に迷ったため、遅刻します
・・・絶対にウソですよね。本当なら、けっこう深刻な病にかかっている可能性もあります。
「頭ごなしに叱りつけない」。遅刻常習犯を指導するときのポイント
上記に挙げた遅刻の言い訳は、ほんの一例に過ぎません。このような言い訳を日常的に浴びせ続けられていては、さすがの上司も心が折れてしまうことでしょう。しかし、指導を諦めてはいけません。というのも、遅刻には常習性があるため、癖になってしまうと、どんどんエスカレートしていくからです。「遅刻しても許されるんだ」という雰囲気が社内に蔓延すれば、組織の士気を下げ、結果的に企業経営に大打撃を与えることにもなりかねないのです。
では、遅刻常習犯の部下に対して、上司はどのように対処すれば良いのでしょうか?それには5つのポイントがあります。
1.毅然とした態度で接する
一人が遅刻を繰り返すと、周囲の人間が迷惑をこうむります。上司は、この事実を指摘し、毅然とした態度で接してください。
2.頭ごなしに叱りつけない
頭ごなしに叱りつけてしまうと、部下は委縮し、思考停止に陥ってしまいます。そうなると、遅刻の理由や対策を考えることができなくなってしまうので、根本的な解決には向かいません。
3.遅刻をしてはならない理由を考えさせる
遅刻をしてはならない理由を部下自身に考えさせ、理解させることが重要です。上司としての考えを一方的に押しつけないように注意しましょう。
4.遅刻を繰り返してしまう理由を明らかにさせる
なぜ、遅刻をしてしまうのか、上司から質問を投げかけるカタチで、その理由を明らかにしていきます。このとき、表面に表れていなかった問題、例えば、職場の人間関係における悩みなどが浮き彫りになることもあります。そんな場合は、改めて改善策を検討するようにしましょう。
5.遅刻をしないための具体的な対策を実行させる
遅刻を繰り返してしまう理由が明らかになったら、具体的な対策を策定、実行させましょう。部下に確実に実行してもらうために、退社時に上司から声掛けをすることも有効です。
一度の遅刻くらいなら笑って許せる度量も必要
昔、あるテレビ番組で、今は芸能界を引退している上岡龍太郎さんが、このように仰っていました。「弟子が遅刻してきても、その理由が面白かったら許す」。もちろん、お笑い芸人と企業に所属するサラリーマンとでは、事情は大きく異なります。しかし、人の上に立つ上司に、一度の遅刻くらいなら笑って許せる度量があれば、部下は意気に感じて仕事を頑張るかもしれません。
とっさに面白い言い訳をしてしまったとしても、ほとんどの人は遅刻に罪悪感を抱いているはずです。「仏の顔の三度まで」というコトワザもありますので、3回目までは大目に見てあげても良いかもしれませんね。
もし、4回目の遅刻をしたら・・・。そのときは、毅然とした態度で5つのポイントを実践してみてください。遅刻が常習化して取り返しのつかない状況になる前に、しっかりと食い止めましょう。これも、部下を持つ上司の責任です。

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